工 程 名 注 意 点 管 理 ポ イ ン ト
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4.はんだ付け◆フラックスの選定
1. コンデンサを印刷配線板にはんだ付けする場合のフラック
スは、薄く均一に塗布して下さい。
2. フラックスはハロゲン系物質含有量が0.1wt%(
Cℓ
換算)
以下のものを使用して下さい。また、酸性の強いものは使
用しないで下さい。
3. 水溶性フラックスを使用する場合は、十分な洗浄を行って
下さい。
◆フローはんだ付け
1. フローはんだ付けは、カタログ又は納入仕様書に規定され
た範囲内の条件で行って下さい。
2. コンデンサの本体をはんだの中に浸せきしての、はんだ付
けをしないで下さい。
印刷配線板を介在させて、コンデンサ側と反対の裏面のリー
ド線だけにはんだ付けをして下さい。
◆はんだコテによるはんだ付け
1. はんだコテによるはんだ付けはランド部にコテ先をあて、
コテ先温度 350℃以下、3秒以内、回数は1回で行ってくだ
さい。コテ先は、製品に直接触れないようにして下さい。
1. フローはんだ付け時のフラックス塗布は、発泡方式が一般に用いられています。フラック
ス塗布量が多い場合、フローはんだ付け時にフラックスガスが多量に発生し、はんだ付け
性を阻害する要因となります。
2. フラックスの活性化のために添加されているハロゲン系物質含有量が多いと、はんだ付け
後の残渣が多くなり、リード線の腐食や絶縁抵抗低下の原因となる場合があります。
3. 水溶性フラックスは、洗浄不足によって絶縁抵抗低下の原因となる場合があります。
1. 規定のはんだ付け条件の範囲を超えると、コンデンサ内部のはんだが溶融したり、セラミッ
ク素子の割れが発生する場合があります。
2. コンデンサの本体をはんだの中に浸せきすると、はんだの熱の伝導によって、コンデンサ
内部のはんだが再溶融してショート状態になったり、熱ストレスによって、セラミック素子
にクラックが発生したり、外装樹脂の劣化によって、絶縁抵抗の低下や耐電圧不良などに
至る場合があります。
1.規定のはんだ条件の範囲を超えると過度の熱により製品が破損する場合があります。
5.洗浄 ◆基板洗浄
1. コンデンサを基板と共に洗浄する場合は、実際の洗浄条件
で品質面での影響が無いことを確認して下さい。
1. コンデンサの外装樹脂には、防湿用としてワックスなど溶剤に溶けやすいものを使用
している場合があるため、実際の洗浄条件での溶解度合いを確認して下さい。
また、はんだ付け時のフラックスに水溶性系のものを使用する場合は、最終工程にお
いて、純水で十分洗浄し乾燥して下さい。
洗浄・乾燥が不十分な場合には、コンデンサの信頼性を低下させる場合があります。
6.後工程 ◆樹脂モールド
1. コンデンサを樹脂モールドして使用する場合は、お問い合せ
下さい。
また、実際の使用機器でモールドによる品質面での影響がな
い事を確認して下さい。
1-1.モールド樹脂の熱膨張・収縮係数は、必ずしもコンデンサの熱膨張・収縮係数とは一致
しないため硬化処理過程及び硬化後に熱膨張や収縮によってコンデンサに応力が生じ、
規定の特性・性能を発揮できなくなるだけでなく、セラミック素子の割れ又はセラミック素
子と外装樹脂の剥離などによって、絶縁抵抗の低下や耐電圧不良などに至る場合がありま
す。
1-2.モールド樹脂の種類によっては、樹脂の硬化過程又は自然放置状態で、樹脂の分解ガス
や反応ガスによってコンデンサの特性・性能に悪影響を及ぼす場合があります。
1-3.モールド樹脂の材料には、かえって耐湿性を悪化させるものもありますので、十分に確認
の上ご使用下さい。
1-4.モールド樹脂の硬化温度がコンデンサの使用温度を超える場合は、お問い合せ下さい。
アキシャルリード形セラミックコンデンサ
7.取り扱い◆機械的衝撃
1. コンデンサに過度の機械的衝撃を加えないで下さい。
2. 落下など過度の衝撃が加えられたら、そのものは使用しな
いで下さい。
1. コンデンサの素子は、セラミックスなので、強い機械的衝撃が加わると、破損やクラッ
クが発生し、耐電圧不良などに至る可能性があります。
2. 落下したコンデンサは、落下によって品質が損なわれている場合が多く、故障の危険
率が高くなっている場合があります。
8.貯蔵・保管 1. 高温高湿環境下では、リード線端子の酸化による、はんだ付け性の劣化やテーピング
及びパッケージングなどの性能劣化が加速される場合があります。
◆貯蔵・保管条件
1. コンデンサを高温度、高湿度下で保管しないで下さい。室
内で40℃以下、湿度 70%RH 以下の環境で保管し、極力半
年以内で使用して下さい。
なお、半年を超える場合には、はんだ付け性を確認の上使
用して下さい。
2. コンデンサは腐食性ガス(硫化水素、亜硫酸、塩素、アン
モニアなど)の雰囲気を避けて保管して下さい。
3. 直射日光や結露を避けて保管して下さい。